日本選手権に向け練習する島根オロチビート浜田の選手=浜田市上府町、サン・ビレッジ浜田
日本選手権に向け練習する島根オロチビート浜田の選手=浜田市上府町、サン・ビレッジ浜田

 アイマスクを着けた選手が周囲の指示や鈴の音を頼りにボールを追うブラインドサッカーで、浜田市を拠点に活動する「島根オロチビート浜田」が発足2年余りで初めての公式戦となる日本選手権に出場する。14歳から60歳までと幅広い年代のメンバー38人が、新型コロナウイルスの影響を乗り越えて練習を積み、目標としていた大会に臨む。 (青山和佳乃)

 チームは浜田市消防本部に務め視覚障害がある拝上誠さん(47)が同僚たちと立ち上げた。視覚障害者と、目の見える晴眼者が共にプレーできる喜びを感じ、盲学校などで体験会を開いて、仲間を増やしてきた。38人のうち8人は視覚障害者だ。

 周囲の指示を頼りに得点を狙う競技は、チームワークが重要。だが、コロナ感染の第5波が県内を襲った今夏は2カ月間、感染防止のため練習を自粛した。現在は再開し、21日に浜田市上府町のサン・ビレッジ浜田であった練習には7人が参加。守備と攻撃の形やガイドの声掛けを丹念に確認した。

 チーム最年少のフィールドプレーヤーで島根県立盲学校(松江市西浜佐陀町)に通う岡桐生さん(14)は、体験会をきっかけに加入し競技歴2年。「日本選手権ではゴールを決めたい」と意気込む。父でサッカー経験のあるゴールキーパーの健司さん(44)は「スポーツを通じて、どうしたらうまくなるのかを自分で考えるようになった」と成長を感じる。

 拝上さんは競技の魅力を「障害者と健常者が交ざり合う社会を体現している」と話す。日本選手権には全国から21チームが出場し、まずは6グループに分かれて予選ラウンドを戦う。27日は広島県熊野町のゼロ・バランスサッカーフィールドで広島と大阪の2チームと対戦する。