デモンストレーションで表示された、新型コロナウイルスワクチン接種の電子証明書=13日午後、東京都千代田区
デモンストレーションで表示された、新型コロナウイルスワクチン接種の電子証明書=13日午後、東京都千代田区

 デジタル庁は13日、新型コロナウイルスワクチン接種の電子証明書を公開した。スマートフォン画面に接種日やワクチンの種類などが表示される。20日から発行する。緊急事態宣言が出ても行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」や海外渡航手続きでの使用を想定している。

 スマホ画面に表示されるのは、接種回数、接種日、ワクチンの種類、製造番号など。接種歴を読み取れるQRコードと氏名、生年月日は隠すことができる。

 スマホにダウンロードした専用アプリから申請すると、ワクチン接種記録システム(VRS)に登録された個人の接種歴をオンラインで参照し、画面に自動表示する。本人証明のため、申請時にはマイナンバーカードをスマホにかざし、カード取得時に決めた4桁の暗証番号を入力する。

 有効期限はなく、接種歴に変化がなければ取得は1回で済む。3回目接種後は再取得し、情報を更新する。

 VRSに登録された接種歴の参照に同意していない市区町村の居住者は取得できない。取得可能な市区町村のリストは20日以降、デジタル庁ホームページで公開する。

 デジタル庁は職員によるデモンストレーションも公開。準備を済ませ、VRSに接種歴を照会すると数十秒で画面に証明書が表示された。

 専用アプリの名称は「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」で、アップルの「iOS」もグーグルの「アンドロイド」も20日中にダウンロード可能になる見通し。開始時間は未定としている。

 VRSに登録された個人の接種歴は、3日時点で最大500万件に誤りの恐れがあることが判明している。修正されていなければ、スマホ画面に誤った情報が表示される可能性があり、その場合は居住する市区町村に修正を申し出る。