互いの作品を披露し合う梶田幹穂さん(右)と松本良桜さん=米子市灘町3丁目、丸京庵市民ギャラリー
互いの作品を披露し合う梶田幹穂さん(右)と松本良桜さん=米子市灘町3丁目、丸京庵市民ギャラリー

 国内外で高い評価を受ける水墨画家の梶田幹穂(かんすい)さん(73)と弟で彫刻家の松本良桜さん(69)=ともに松江市在住=の兄弟展が、米子市灘町3丁目の丸京庵市民ギャラリーで開かれている。国際展入選作など計70点が展示され、来場者を魅了している。5日まで。

 梶田さんは島根の風土や伝統文化に着想を得た墨画や墨彩画を創作。山陰中央新報文化センター出雲教室(出雲市今市町)の講師を務め、自作は約120年続くフランスの展覧会「サロン・ドートンヌ」で2010年以降、12回連続で入選した。

 松本さんは宮大工として社寺仏閣の建築にも携わる技を生かして工芸品づくりに取り組むことから、初めて共催した。

 会場には絵画50点と木工品20点を展示。石見神楽を題材にした力強い筆致の墨彩画や角材を繊細に彫ったハート形の双竜などを間近に見ることができる。

 梶田さんは「和紙と墨が融合し、にじみやかすれが生まれる偶然性を楽しんでほしい」と水墨画の魅力をアピール。松本さんは「仏像やあんどんなど、さまざまな作品を用意した」と観覧を呼び掛けた。

 開館時間は午前10時~午後5時(5日は午後4時まで)。入場無料。(田淵浩平)