倉吉市議会(定数17、欠員1)は12月定例会最終日の20日、通学費助成の対象拡大を求める高校生の陳情を賛成多数で採択した。9月定例会では不採択としたが、10月の改選で顔ぶれが変わり結果が一転した。
陳情は同市在住で今春、米子東高校に進学した松山竜輝さん(15)が再提出した。市が助成対象を原則、県中部の高校に通う生徒に限るのは自由な学びの機会を奪うとして東、西部の高校に通う生徒も対象とするよう見直しを求めた。
採決に先立つ討論では、見直しに賛成する議員から「家庭の経済状況で進学が左右されてはいけない」などの意見が出た。反対する議員からは「助成により生徒の流出が進む」との声が上がった。議長を除く議員15人の起立採決の結果、新人議員3人を含む11人が賛成し、反対は4人だった。
本会議終了後、石田耕太郎市長は「採択を重く受け止める。教育委員会と対応を相談したい」と述べた。松山さんは「中学生が進路選択をする時期。スピード感を持って対応してほしい」と話した。
前回の陳情を巡っては9月定例会で賛否同数となり議長裁決で不採択とした。
12月定例会は、18歳以下に10万円を一括給付する追加分の事業費3億6700万円を計上した2021年度一般会計補正予算案など22議案を原案通り可決、同意、承認し閉会した。
(福間崇広)











