記者会見で質問に答える知事
記者会見で質問に答える知事

 島根県は30日、出雲市在住の新型コロナウイルス感染者3人の新変異株「オミクロン株」感染が確認されたと発表した。27日にコロナ感染が確認され、オミクロン株の疑いがあった。山陰両県でオミクロン株の感染確認は初めて。同市在住の6人のコロナ感染も新たに判明した。いずれも集団感染が発生した同市今市町の飲食店4店舗の利用者や感染者の接触者で、関連の感染者は計20人となった。

 3人のオミクロン株感染は県保健環境科学研究所での全ゲノム解析で確認された。いずれもワクチンを接種していた。27日にコロナ感染が確認された同市在住のほか4人中3人もオミクロン株の疑いがある。新規感染者6人は29日の検査で確認され、オミクロン株の可能性がある。県内の累計感染者数は1753人。

 30日、県庁で開いた対策会議で丸山達也知事は、オミクロン株の流入経路は不明だが、感染者とのつながりは追跡できているとして「今のところ市中感染ではない。外出や飲食店利用の自粛などを呼び掛ける段階にはない」と話した。

 4店舗のうち利用者が特定できない「coffee&cocktail Culture(コーヒー・アンド・カクテル カルチャー)」を23~25日に、「ツバメヤ」を18~27日に利用した人は各地の健康相談コールセンターに相談するよう引き続き呼び掛ける。

 鳥取県は島根でのオミクロン株確認を受け、感染不安を感じる無症状の県民や帰省者が無料PCR検査を受けられる体制を整える。31日~来年1月3日は県東部庁舎(鳥取市)、県中部総合事務所(倉吉市)、県西部総合事務所(米子市)で対応する。県内では29日の検査で感染者は確認されなかった。新規感染者なしは48日連続で、累計感染者数は1669人のまま。