プロ入りに向け大阪ガスでの活躍を誓う橋本典之選手(慶応大野球部提供)
プロ入りに向け大阪ガスでの活躍を誓う橋本典之選手(慶応大野球部提供)

 出雲高校で2016年夏の甲子園に出場し、慶応大で日本一を経験した橋本典之外野手(22)=出雲市大社町北荒木出身=が今春、社会人野球の名門・大阪ガスに進む。身長165センチ、体重70キロと小柄ながらも身体能力に優れ、俊足巧打が持ち味。さらなる飛躍を期し、出雲高出身者として初のプロ入りを目指す。 (原暁)

 小学1年で野球を始め、出雲高2年時にはリードオフマンとして同校初の甲子園出場に貢献。「上のレベルで力を試したい」と東京六大学リーグの慶応大に進んだ。全国の強豪校からも集まり、部員は約150人。チーム内の激しい競争の中で、当初は「プレーヤーとして通用するのか」と不安もあったが、「早くアピールして試合に出る」と練習に打ち込み、1年春にリーグ戦デビュー。代走から出場して初打席で初安打を放った。

 通常の練習に加え、ウエートトレーニングや食事管理などで体づくりに努め、野球に向き合う時間を増やした。代打や代走を中心に出場を重ね、パンチ力を兼ね備えた打撃で大学4年春に右翼手としてレギュラーに定着。春秋のリーグ戦を制し、全日本大学選手権でも頂点に立った。

 リーグ戦の通算打率は3割をマーク。「ここまでチームに貢献できると思わなかったが、長所である打撃面で通用したのは自信になった」と振り返る。4年間で明治神宮大会も合わせた2度の日本一と、4度のリーグ優勝を経験した。

 大阪ガスは全国大会の常連で、2021年7月にあった第46回社会人野球日本選手権で2大会連続の優勝を果たした。多くのプロ野球選手を輩出している強豪チームの一員として、「攻守に磨きをかけ、小柄でも活躍できることを示したい」とレベルアップを誓った。