第三章 シャチョウの笑顔(6)

 北(きた)沢(ざわ)社長は咳(せき)払(ばら)いし、真面目な表情に戻る。午後七時過ぎには自社船が金沢港に帰り着き、続いて夜セリが始まるということだった。

「ウチ...