カトリック神学者ハンス・キュンクは、その主著『キリスト教 本質と歴史』において「現代のキリスト教は危機にあるのではないか」という根源的な問いを発している。ハンス・キュンクの問いの根拠は、第一に、キリスト教信仰が、第三千年紀においても尚も信仰深く同時に自己批判的でありながら、教義のあ...