鳥取市の鳥取砂丘周辺で自動運転バスの実証運行が17日に始まる。公共交通がなかった東西エリアを結ぶ片道約2キロの区間で、3月6日までの計10日間を予定。片側の車窓には市内の観光地の映像を映写し、アトラクション型の移動手段としてニーズや課題を探る。15日に報道機関向けに公開された。 (岸本久瑠人)
東側の鳥取砂丘会館(鳥取市福部町湯山)から西側のチュウブ鳥取砂丘こどもの国(同市浜坂)を結ぶ。最高時速は19キロで、片道約10分。予約した5人が乗車でき、1日4往復運行する。運賃無料。予約は既に埋まった。
専用の3Dの地図情報を基に走り、センサーで障害物を感知する。緊急時には、同乗するオペレーターがブレーキをかける。15日の公開では走行中、オペレーターは立ったままコントローラーを持ち、周囲やモニターを見て安全を確認した。
日ノ丸自動車(同市古海)と日本交通(同市雲山)が運行し、高速バスなどの交通事業を手掛けるWILLER(ウィラー、大阪市)が自動運転システムと車両を提供。市が経費を補助する。バス業界では乗務員の不足や高齢化といった課題を解消する手段として自動運転の技術が期待されている。
日ノ丸自動車の田中賢治常務取締役は「大きなバスが行けない場所にも行ける。実証を踏まえ、どう生かせるのか確かめたい」と話した。今後、中心市街地や市内の他の観光地での運行も検討するという。













