大森の町並みの鳥瞰図を解説する仲野義文館長=大田市大森町、いも代官ミュージアム
大森の町並みの鳥瞰図を解説する仲野義文館長=大田市大森町、いも代官ミュージアム

 世界遺産・石見銀山遺跡の中核地域にあり、新たに「いも代官ミュージアム」の愛称を付けた石見銀山資料館(大田市大森町)が2日、リニューアルオープンした。展示を充実させるとともに、町並み散策や子どもの学習に活用できるスペースを設け、観光や教育の拠点を目指す。

 江戸時代にサツマイモ栽培を奨励して住民を飢えから救った功績から、「芋代官」と呼ばれる石見銀山の代官・井戸平左衛門にちなむ愛称は2月から使用。平左衛門の顕彰をはじめ、遺跡の顔となる間歩(まぶ)と町並みが一体的に残っている特徴をより知ってもらおうと、ミュージアムの改装を進めてきた。

 平左衛門にまつわる文書のほか、町民が保管していた大森の医者・加藤家の蔵書の医学書を新たに展示するなど300点を並べる。大森の町並みの鳥瞰(ちょうかん)図や町の細かい歴史が記された年表を飾り、中庭をのぞきながら散策ルートを思案したり、歴史を学習したりできる場所を作った。

 ミュージアムは1902(明治35)年に代官所跡に建てられた木造の旧邇摩郡役所を活用。建造120周年の節目に磨き上げた。かつて町民運動で取り壊しを免れた経緯があり、この日は感謝の気持ちもこめ、町民向けに展示品を公開した。

 仲野義文館長は「町並みや歴史を紹介し、ガイダンスセンターのような役割を果たしたい」と話した。
 入館料は大人550円、小中学生250円。開館時間は午前9時半~午後5時。火、水曜休館。
      (曽田元気)