観光客や地元住民が見守る中で執り行われた青柴垣神事=松江市美保関町美保関、美保関港
観光客や地元住民が見守る中で執り行われた青柴垣神事=松江市美保関町美保関、美保関港

 国譲り神話にちなんだ「青柴垣(あおふしがき)神事」が7日、松江市美保関町美保関の美保神社と美保関港であった。船上で厳かに執り行われた伝統の神事を地元住民や観光客が見守った。

 美保神社の祭神コトシロヌシが、父神のオオクニヌシに国譲りを進言した後、船を青柴垣に変えて海に隠れたという出雲神話に由来する神事。

 新型コロナウイルス対策として、多くの観衆が集まらないよう実施時間を非公表にし、内容も縮小した。

 神事の主人公の当屋が、港内に着岸した2隻の御船に乗船。例年はサカキやのぼり旗で飾った御船が港の中央辺りまで進む。今回、離岸は見送られ、当屋と氏子らが神社に戻り、神事を締めくくった。

 神社仏閣をよく訪れるという出雲市今市町の自営業渡部信義さん(35)は「1年に一度の貴重な神事に立ち会えてありがたい」と話した。

 (佐貫公哉)