鳥取市内の百貨店・鳥取大丸の職員を装う不審電話が12日以降、同市内で相次いでいる。14日には同市在住の80代女性がキャッシュカードをだまし取られ、現金229万円が引き出される詐欺事件が発生。鳥取県警が注意を呼び掛ける。
県警捜査2課によると、女性は13日、大丸職員を名乗る男から電話を受け「あなたのクレジットカードで買い物をしている女性がいる。誰かがカードを偽造して悪用している恐れがある」と言われた。
全国銀行協会の連絡先として伝えられた番号に電話すると「銀行のキャッシュカードも悪用されている可能性がある」として口座があるか聞かれた上、キャッシュカードを渡すよう指示され、受け取りに来た男に3枚渡した。同日中に現金が引き出されたという。
14日、回収役の男が10代くらいに見えたのを不審に思い、警察や銀行に相談し、詐欺だと気付いた。
全国銀行協会は実在するが、「050」で始まる詐欺グループの番号を伝えられる。不審電話は、電話で相手の反応をみて犯行に及ぶ「アポ電」と呼ばれる詐欺の予兆。県警は、同協会などが口座情報を電話で聞くことはないとしている。
(岸本久瑠人)