今年は世界遺産条約が採択されてから50年、日本の参加から30年の節目に当たる。国内では1993年の姫路城(兵庫県)や屋久島(鹿児島県)などを皮切りに、これまで25件が選ばれた。一方で少子高齢化や過疎化といった社会環境の変化で将来にわたる継承を懸念する声も。「人類共通の財産」であり「地域の宝」でもある世界遺産をどう守っていくのか。現状と課題を探った。

 広島県廿日市市の宮島にある世界遺産・厳島神社では、約7...