角田光代さんが5年ぶりに執筆した新作長編「タラント」(中央公論新社)を刊行した。この間に挑んだ「源氏物語」の現代語訳を通して「小説観が変わった」ため、執筆にはかつてない苦しみが伴ったと言う。模索しながら描いたのは、深い挫折の果てに再び一歩を踏み出す物...