今年2月、ウクライナ東部のロシア系住民保護を名目に始まった「プーチンの戦争」。一時は全土に広がり、今も各地で攻撃が続く。現代ロシアの「皇帝(ツァーリ)」は長い戦いの果てに、どんな幻影を見ているのか。第6回に続き、ウクライナの気鋭の国際政治学者グレンコ・アンドリー氏に聞く。 ―ロシアのプーチン大統領は長期戦のかなたに何を夢見ているのか。
「彼の目的はウクライナの完全支配だ。停戦交渉で『中立化』が話し合われ、それが焦点と解説する向きもあるが、同意できない。ウクライナをわが物にすることが真の狙いとみている」
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