地元食材を使ったメニューをPRする有福BIANCOの従業員=江津市有福温泉町
地元食材を使ったメニューをPRする有福BIANCOの従業員=江津市有福温泉町

 江津市有福温泉町の有福温泉に、イタリアンレストラン「有福BIANCO(ビアンコ)」が開店した。広島市の飲食業者が空き店舗を活用して出店した。昨年春から飲食店がなかった同温泉の集客力アップにつながると、旅館関係者らは期待している。

 広島市内で地元産品にこだわったレストランや、ケータリング事業を営むイベントス(本社・広島市中区)が、土産物店だった建物を賃借して出店した。

 10月の本格オープンに向けた試験営業に位置付け、観光客や地元客のニーズを調べながら店作りを進める。新店では、浜田港に揚がった新鮮な魚介類を使ったパスタやカルパッチョ、アクアパッツァなどを提供していく計画。当面は午前10時から午後8時まで営業する。

 有福温泉では昨年春、新型コロナウイルスの影響で唯一あった飲食店が閉店した。イベントスの原田邦子取締役は「地域の人たちの要望を聞きながら、食を通じた温泉の活性化に一役買いたい」と話した。

 地元の三階旅館の伊田光雄社長は「温泉がにぎわい、多くの人が集まるきっかけになる」と期待した。(福新大雄)