出雲市内のフレンチレストランが販売する同市佐田町産イノシシ肉の犬猫用ペットフードが好評だ。フードロスを減らそうと料理に使わない部位を有効活用。シェフが調理に携わり、保存料を使わない点が、飼い主の人気を集めている。 (松本直也)
レストランは2020年3月にオープンした「サンクサンス」(出雲市姫原3丁目)。出雲市産の肉や魚、野菜を中心に使い、県内の食材の良さを伝える。
ペットフードは、山根大オーナー(41)が飼う小型犬の食いつきが悪くなったのがきっかけ。イノシシ肉を食べさせると喜んで食べたため、21年夏に商品化に動きだした。
取引のある佐田町の猟師から、料理として使いにくく、廃棄されるイノシシのふくらはぎや首の肉のミンチを購入。レストランのシェフが焼きを担当し、絶妙な火加減でうま味を閉じ込め、味付けはせずに素材を生かした。
商品はフレーク状で、ペットフードにふりかけて使用する。野性的で濃厚な味が食欲を誘うという。6パック(1パック18グラム)で1200円。
注文が入ってから製造する。保存料を使わないため、愛犬の健康志向が強い飼い主に好評で、関西方面からの注文もある。
現在、シカ肉ジャーキーの商品化を進めており、山根オーナーは「今後も商品を増やしたい。野菜の規格外品もペットフードにできたら面白い」と話す。
電話0853(31)9205。













