東京地裁が東京電力の旧経営陣4人に対し、福島第1原発事故による東電の損害約13兆円を賠償するよう命じた、7月の株主代表訴訟判決の衝撃がさめやらない。ジャーナリストと研究者が、判決の意義や原発のリスクを論じた。

最高裁判決の欠陥示す ジャーナリスト 添田孝史

 東京電力福島第1原発事故は、人災なのか、避けようがなかった天災なのか。東京地裁は7月13日、「事故は防げた」として東電元幹部に約13兆円の賠償を命じた。最高裁が6月17日に「事故は防げなかった」とする判決を出したばかりだが、東京地裁はその欠陥を鮮やかに浮き彫りにし、異なる結論を導いた。

 事故の原因について...