出雲平野に点在する築地松のライトアップイベントが5日、出雲市斐川町三分市で始まり、来場者が秋の夜に浮かんだ幻想的な景観を楽しんだ。6日も午後5時~同8時にある。
築地松は江戸末期から明治期、斐伊川の洪水から浸水を防ぐために家の敷地を高くし、土塁を固めるためにクロマツが植えられた。現在は防風林の役割も果たし、出雲平野の代表的な景観をつくる。
ライトアップは三分市で築地松がある3軒が協力。発光ダイオード(LED)ライトに照らされると、暗闇の平野にクロマツのついたてが浮かび、日中とはひと味違う雰囲気を醸し出した。
家族4人で訪れた近所の会社員藤田明日望さん(30)は「この景観をずっと残してほしい」と願った。
島根県、出雲市などでつくる築地松景観保全対策推進協議会が、築地松保全の意識を高めようと5年ぶりに開いた。
(松本直也)