機械や金属加工業などの企業でつくる協同組合島根県鐵工会(松江市西津田1丁目、児玉泰州理事長)が、取引のある県内外の鉄工、機械関連のメーカー、商社と親睦を深める「くにびき交流会」が松江市内で3年ぶりに開かれた。西日本地域を中心に全国の約130の企業・団体から270人が集まり、業界の課題を共有し、情報交換した。
たたら製鉄の歴史など鉄との関わりが深い地域でもある島根県で、「神在月」にちなみ毎年秋に開く。リーマン・ショックによる世界同時不況の影響で中断した期間があったほか、2020年、21年は新型コロナウイルスの感染拡大で中止したため、今回が16回目。
ホテル一畑(松江市千鳥町)を会場に、日本製鉄(株)やJFEスチール(株)、(株)神戸製鋼所など大手鉄鋼メーカーをはじめ、機械・工具メーカー、商社、行政、金融機関を招待。参加者は各テーブルで食事をしながら談笑し、対面で情報交換などを行った。
交流会の冒頭、児玉理事長は「今後カーボンニュートラルやEV(電気自動車)が本格化する中、皆さんと手を携えて大きな壁を乗り越えていきたい」とあいさつ。日本製鉄(株)中国支店(広島市中区)の白田学支店長は不安定な国際情勢や供給網の混乱など業界を取り巻く環境に触れ、「課題は山積するが、皆さんで一致団結すれば乗り越えられる」と呼びかけた。