リバースフーズが製造する冷凍野菜スープ
リバースフーズが製造する冷凍野菜スープ

 建築資材販売などのリバース(有)(米子市二本木、長棟信泰社長)が、子会社(株)リバースフーズ(松江市八束町江島、同)を設立し、食品製造業に乗り出した。江島の工場で、今夏から地元産の野菜を使った冷凍野菜スープを製造。健康志向の高まりや菜食主義者「ビーガン」に対応したスープ6種類を1セットにして、特に都会地に向けた需要を見込む。

 工場は鉄骨造り平屋建てで延べ床面積は約1300平方メートル。土地と建物の取得、改装に約1億円をかけた。現在は工場の一部を稼働させて、試験的に1日に200食ほど製造している。

 定期的にラインアップを変え、原料野菜は大根島産が中心。地元農家の支援にも役立っている。野菜は、零度以下の凍りそうで凍らない温度帯で4~7日寝かす「氷温熟成」をした上で、真空パックで加熱調理することで甘みやうまみを引き出す。手間はかかるが形が崩れたりせず、野菜の歯応えや色合いも残る。

 ポタージュ、ミネストローネ、中華風など種類の異なるスープ6食のセットを冷凍で、5500円(税込み)で配送する。2週間に1回の定期便は5千円(同)。近年、健康志向の高まりがブームになっていることから、健康に気を使った地方の商品が都会地の人々に求められていると踏んだ。

 今後、3千人の定期便購入の獲得を目指す。長棟社長は「旬の野菜を献立にして届けたい。社員の健康に気を配る企業などを相手に売り込みたい」と話した。