
ー近年、右肩上がりの年商アップが続いています。
世界各国で大型船舶の需要が増えており、数年先まで受注が埋まっています。新型コロナウイルスの影響も加わり底を打った2020年度と比べ、完成加工工程までの生産体制を整えたこともあり、26年度には2倍程度の売り上げを見込みます。現在の設備と人員ではフル操業に近い状況です。日々頑張ってくれている社員に利益をしっかり還元したいと考えています。
ー人手不足の中、従業員確保に向け、どんな対策を取っていますか。
新たな試みとして、松江採用でありながら関西の本社で勤務する社員を募集したところ、かなりの反響があり驚きました。最初の2カ月は松江で基礎を学び、その後は関西で勤務します。また、松江工業高等専門学校などで子どもたちを対象に開設している鋳物の出前授業は、これからも地道に続け、ものづくりの楽しさを知ってもらいたいです。

ー働きやすい職場環境の整備に努めています。
特に力を入れるのが、労働現場での3K「きつい、汚い、危険」の払拭です。メーカーと共同で数年来、自動化設備を開発していましたが、やっと新年度に設置できる運びとなりました。福利厚生面では、育児休業制度を対象の男性社員の62・5%が取得しました。育児短時間勤務は、0歳児から小学3年生までの子どもがいる社員が取得できるように制度を整えました。ノー残業デーも週に2日設けています。
ー島根大学と人工知能(AI)などのデジタル技術を生かした共同研究が始まりました。
生産工程の効率化を図り、現場や品質検査での省人化を目指す共同研究です。鋳造工程で生産条件の把握が困難な工程をAIで予測し、生産条件をチューニングすることで品質向上を図るほか、設備の経年劣化の予知をテーマとしています。25年度は各種検査の自動化にも取り組む予定です。全国2位の銑鉄鋳物生産量を誇る島根のものづくりに貢献したいと考えます。


ヤンマーキャステクノは2020年から成長に向けて大きく舵を切り、新しい取り組みにチャレンジし、必死に努力しているところです。ヤンマーは創業以来、「チャレンジ」というDNAが受け継がれています。我々と一緒に新しい取り組みにチャレンジしませんか?そして、新しい未来を切り開らこうではありませんか!
金井 保博=大阪府出身(64歳)2019年から現職。
長年、熱や材料などの研究畑を歩んだ後、ヤンマー尼崎工場で品質向上に直結する工場改革に中心メンバーとして携わってきました。趣味は、お酒を飲むことです。
ただ健康を意識して、1日8千歩歩いたら居酒屋に入るようにしています。ハイボール2杯から焼酎にいくのがいつもの流れです。地酒では「玉鋼」が好きですね。













