―2024年3月、5代目社長に就任しました。
社員が安心して働ける会社づくりを目指します。当社は特殊鋼の精密加工を行い、自動車部品などを供給しています。高い技術力を売りとし、営業力の強化に力を入れ、安定受注につなげたいです。

―主力である自動車の油圧ポンプ用部品「ベーン」では、世界有数のシェアを誇っていますね。
国内だけでなく、米国など世界8カ国に輸出し、以前は世界で30%のシェアを持っていました。パワーステアリング用が主ですが、電動式の登場や電気自動車(EV)化の流れもあり、ベーンが今後飛躍的に伸びることはないでしょう。現在の主な輸出先は各国にある日本メーカーの工場ですが、今後は現地メーカーとの直接取引を進めます。既にインドの現地メーカーへの納入が決定し、カナダでも話が進んでいます。

―特殊な合金製の次世代モーター部品「積層モーターコア」を新たに手がけ、力を入れています。
アモルファス合金とパーメンジュールという2種類の材料があります。アモルファスのモーターは高効率的で消費電力が大きく削減され、パーメンジュールは小型化が可能な上に、一気に回転軸にかかる力を上げることができるため、高級EVに搭載されています。モーターの心臓部に当たる部品で、付加価値が高いです。当社の売り上げの5割強はベーンで、モーターコアはまだ15%程度ですが、将来的に50%以上を目指します。先を見据え、積層モーターコアの新工場建設を計画しています。

―24年、女性活躍推進に取り組む企業を対象とした国の「えるぼし企業」の三つ星に認定されました。
全従業員217人のうち24%に当たる52人が女性です。性別で仕事を区別しないため、本人の意向で夜勤に入る人もいます。「えるぼし」を目指して取り組んだのではなく、基準に照らしてみたらクリアしていたので申請しました。今後、さらに認定にふさわしい企業となれるよう努力していきます。

 

守谷刃物研究所は文系・理系問わず、「つくる」ことが好きな人を求めています。
大切なのは、お客様が求めているものを「かたち」にして、喜んでいただくことです。
「かたち」にするのは、実際に加工をする仕事だけでなく、その準備をする仕事・品質を管理する仕事・それらの人々を支える仕事など、様々な関わり方があります。一緒に新たなことへチャレンジしてみませんか。

安来市出身(59歳)松江工業高等専門学校卒業後1986年入社。2024年3月に社長就任。
趣味はゴルフ、映画鑑賞、カラオケ。最近はNETFLIXにはまっていてアニメなども視ます。空いた時間に外出先でも視ることが出来るため非常にはまっています。好きな作品は『転生したらスライムだった件』『呪術廻戦』『鬼滅の刃』など。