エジプトで開かれた気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)は、地球温暖化によって生じる発展途上国の「損失と被害」に対処するための新たな基金の創設に合意し「歴史的」と評価された。だが、肝心の温室効果ガスの排出削減に関しては目立った成果がなく、批判の声も強い。評価が相半ばするCOP27の結果を検証した。
「われわれは今、温室効果ガスの排出を大幅に減らさなければならない。だが、会議でこの問題への取り組みは不十分だった」。COP27の閉幕に際しての演説で、国連のグテレス事務総長はこう指摘した。
環境保護団体だけでなく、事務総長までが問題点として指摘しているのが、今回の会議で排出削減対策の強化につながる成果がな...












