認知症予防をテーマにした講演会が17日、米子市中町の市立図書館であった。日本認知症予防学会理事長の浦上克哉・鳥取大医学部教授(66)が、新型コロナウイルス禍で外出を控えながらでも、日常生活でできる予防策を伝えた。
厚生労働省の調査は、2015年は520万人だった認知症の患者が、25年には700万人に上ると推計。65歳以上の高齢者でいうと、5人に1人の計算で、浦上教授は外出自粛が推奨される「ウィズコロナ(コロナと共に)」の生活様式は、刺激を受ける機会が減り、さらに増える懸念があると指摘した。
予防には、スクワットや足踏み、貼り絵や塗り絵、本の音読やバランスの良い食事が効果的で「日々継続して取り組むことが予防につながる」と強調した。鳥取県が開発した運動、座学、知的活動で構成する「とっとり方式認知症予防プログラム」も有効と紹介した。
鳥取大医学図書館と市立図書館が共催し、約100人が聴いた。