第三章 反旗(五十七)

 ユシマ本社の副社長室は、大きな窓から差し込む西陽で床も壁も熟れた柿色に染まっていた。日(ひ)夏(なつ)はソファに座っていつものラプサン・スーチョンを飲みなが...