島根県庁(左)と鳥取県庁
島根県庁(左)と鳥取県庁

 島根県と鳥取県が10日、425人、783人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。9日確認分。感染者の死亡(10日公表)が島根8人、鳥取5人に上り、累計死者数が島根223人、鳥取187人となった。新たなクラスター(感染者集団)が島根、鳥取でそれぞれ4件発生した。

 【グラフ】島根、鳥取両県の感染者数の推移

 島根、鳥取とも新規感染者の増加に伴い感染者の死者が増加傾向。今月の死者数(10日現在)は島根35人、鳥取29人で、両県とも1カ月当たりで最多だった昨年12月(島根64人、鳥取48人)を上回るペースで推移している。

 島根県感染症対策室によると、10日公表分の県内の死者8人はいずれも80代以上で、基礎疾患があった。社会福祉施設に定期検査を要請し、高齢者の感染を広げないよう注意を呼びかける。

 新規感染者のうち、島根県で、診断した医療機関の所在地別内訳は松江市109人、出雲市86人、浜田市29人、雲南市19人、隠岐の島町17人、大田市12人、江津市10人、邑南町7人、益田市6人、飯南町3人、津和野町2人、川本町1人。ほかに医療機関で診察を受けずに自主検査のみで「しまね陽性者登録センター」に登録した人は124人。

 県内のクラスターはいずれも高齢者福祉施設で発生し、益田保健所管内、出雲市内でともに6人、浜田保健所管内2カ所でそれぞれ6人、5人。累計970件となった。

 鳥取県の保健所管内別の内訳は鳥取市340人、米子298人、倉吉145人。クラスターは鳥取市の高齢者福祉施設10人、西伯郡の保育所2カ所でそれぞれ10人と6人、米子市の高齢者福祉施設10人で、県内累計774件となった。

 累計感染者数は島根14万7045人、鳥取12万1706人。病床使用率は島根(即応病床とコロナ患者が入院している一般病床の合計575床)が63・8%、鳥取(351床)は49・3%。宿泊療養は島根12人、鳥取28人。重症者は両県ともいない。
(清山遼太、岸本久瑠人)