専用の機械でニンジンを収穫する関係者=浜田市弥栄町小坂
専用の機械でニンジンを収穫する関係者=浜田市弥栄町小坂

 農業の(株)小松ファーム(浜田市弥栄町小坂、小松原修社長)が浜田市やヤンマーアグリジャパン(株)(本社・大阪市)と連携し、市が振興作物に位置づける有機野菜栽培で、ICTを活用した高性能機械によるスマート農業の実践に取り組んでいる。単価が高い作物で省力化を図り、中山間地域での担い手不足解消や収益向上を狙う。

 以前は田んぼだった農地2千平方メートルでニンジンを栽培。ヤンマーが製造する、衛星測位システム(GNNS)が搭載されたトラクターを畝作りや種まきに使用した。

 専用の収穫機では、葉を持ち上げながら土から掘り起こし葉を切り落とした。腰を曲げたり、重いニンジンが入った箱を持ち上げたりすることがないため体力的な負担が減るほか、1時間で1万本以上を収穫できる性能を持ち、コンバインの運転技術があれば操作できるという。今年は4トン収穫した。

 来年度にもトラクターと収穫機(計約750万円)を導入予定の小松原社長は「(収穫は)5倍以上の早さだ」と驚き、「標高で収穫時期を分けるなどして周辺の農家と共同利用をこれから考えたい」と話した。