千茶荘が神門通りにオープンした「日本海直送とれとれ!海鮮丼まる千」=出雲市大社町杵築南(同社提供)
千茶荘が神門通りにオープンした「日本海直送とれとれ!海鮮丼まる千」=出雲市大社町杵築南(同社提供)

 日本茶製造販売の(株)千茶荘(松江市矢田町、原田瑞樹社長)が、出雲大社(出雲市大社町杵築東)門前の神門通りに海鮮丼店をオープンした。従来とは異なる業態の店舗展開で新たなスポットを創出し、観光地の需要を取り込む狙いだ。

 神門通り沿いの建物2階部分(約70平方メートル)を賃借し、「日本海直送とれとれ!海鮮丼まる千」(同町杵築南)を2022年11月にオープン。以前も飲食店として使われており、厨房(ちゅうぼう)設備や内装は生かして初期投資を抑えた。全48席を設け、テラス席(8席)からは勢溜の大鳥居を眺望できる。

 同社は国内では松江市で日本茶カフェ2店舗を直営し、観光客が年間を通して訪れる神門通りでの展開も構想していた。周辺店舗との差別化を図り観光客のニーズに応えるため、海鮮丼店を出した。鮮魚は境港、浜田からの仕入れルートを確保した。

 特に多くの観光客でにぎわう旧暦10月の「神在月」には、1日180人が来店し、好調だった。一番人気は約10種がのった「極上海鮮丼」(税込み3190円)で、このほか島根名物「のどぐろ丼」(同1760円)、「縁結びカニ丼」(同5500円)など12種類の丼がメニューに並ぶ。

 年間売上高は4千万円を目指す。原田社長は「挑んだことのない分野に当初は不安もあった。今後は周辺の店舗と連携しながら、にぎわい創出の一助になりたい」と意気込む。