【隠岐の島】島根県隠岐諸島で13日夜、赤潮の原因となる植物性プランクトンの夜光虫によって海面が青白く光る現象が見られた。港や海岸で波に揺らされると生物発光によって青白く光ることで知られ、初夏の隠岐諸島に幻想的な風景が浮かんだ。

発光の正体は、直径1~2ミリの植物プランクトン「ノクチルカ」。県隠岐支庁によると、赤潮の一種で毒性はなく、一般的に漁業被害も少ない。褐色がかった半透明をしており、3月中旬から6月にかけて水温が上昇するなどした時に海面に大量に現れ、暗闇で波の刺激を受けて光る。
島後南端の隠岐の島町蛸木地区では13日昼頃から、蛸木漁港の船だまりに幅20メートル、長さ200メートルにわたって赤潮が浮かんだ。夜、日本海で操業するイカ釣り船が行き交うと、船を追い掛けるようにして海面に青白い光跡を残した。
近くの岩礁でも、打ち寄せる波によって夜光虫現象が長さ300メートルにわたって見られた。(森山郷雄)