住民の声を生かし地域と学校一体で地域づくりにつなげる好例として、益田市大谷町の市立豊川小学校(全校児童33人)の学校運営協議会と地域自治組織「とよかわの未来をつくる会」が文部科学大臣表彰を受けた。同校では意識共有しつつ、総合学習に住民が参加するなど地域全体を学びの場にした教育活動を展開しており、関係者は活動継続に弾みをつける。
豊川小は地域住民や保護者が学校運営に参画する学校運営協議会を設置し2015年、益田市教委からコミュニティ・スクールの指定を受けた。同校の学校運営協議会は社会教育コーディネーターや公民館長、保育関係者など8人で構成。授業の狙いを教員と住民が共有するため独自の専用シートを用い、授業見学やその後の意見交換に活用する。
とよかわの未来をつくる会は約800人の地区住民全員がメンバーで、授業に限らず、児童の興味に応じて学外でもできる限り協力する。児童が描くまちづくりプランに耳を傾け、有害鳥獣対策で山中に放置された柿の実を収穫する計画などの実現へ手助けする。
学校近隣に公民館や保育所も集中し、未来をつくる会の山本宏史会長(66)は「意思疎通がしやすい環境。地域と学校の壁がない」と話す。学校運営協議会と連携し、児童の学びを豊かにしようと努める。
市役所(益田市常盤町)でこのほど、山本浩章市長に受賞を報告した。学校運営協議会の河野利文会長(47)は「それぞれの組織が一体的に取り組むことで、地域全体で質を高められたらいい」とし、未来をつくる会の山本会長は「長年の取り組みが評価され、間違っていなかったと実感できた。今後も続け、住みよく住み続けたい豊川につなげたい」と語った。
文科省が「コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進」事業の一環で表彰し、本年度は豊川小を含む全国112例の取り組みが受賞した。
(藤本ちあき)














