活字離れが続く。世の中の趨勢(すうせい)には抗しがたい。とはいえ、このまま進めばどうなるのか。想像がつくだけに、恐ろしくさえ感じる。

 まずは実情を見ておこう。1990年代後半の日本全国の日刊紙発行総数は5300万部(朝夕刊セット)だったが、20年余り後の2022年には3084万部と42%も減少した(日本新聞協会調...