1990年代前半、試写室を出た直後に取材を申し込んだ作品が、3本あった。周防正行監督「シコふんじゃった。」、ウォン・カーウァイ監督「欲望の翼」、高橋伴明監督「愛の新世界」だ。

 前の2本は、この連載以前のコラムで既に紹介したが、「愛の新...