江津市有福温泉町、有福温泉街近くの主要地方道田所国府線有福温泉工区(延長1・2キロ)が22日開通した。片側1車線、幅10メートルのバイパス道路。旧線は一部が幅5メートルと狭く、車のすれ違いが困難な場所があった。駐車場も整備され、有福温泉街へのアクセスが向上する。
同線は江津市と浜田市をつなぐ温泉街への主要アクセス道で、2001年に島根県が事業化し、総事業費は30億円。道路改良に併せ温泉街から徒歩3分の場所に駐車場を整備。普通自動車20台分、観光バス用2台分を用意し、団体客の利便性も高まった。
式典は江津市、浜田市、島根県邑南町でつくる改良促進同盟会主催で、事業関係者や住民ら80人が参加した。中村中江津市長は「有福温泉の振興にとどまらず、救急搬送の時間短縮が図れる」とあいさつ。テープカットの後、通り初めの車を地元保育園児が旗を振って見送った。
有福温泉町連合自治会の盆子原温(たずね)会長(73)は「開通の日を迎えることができてうれしい。山あいの温泉地に気軽に訪れてもらえるように住民としても努力したい」と意気込んだ。
(村上栄太郎)