設置された大山の入山協力金の募金箱と記念カード=鳥取県大山町大山、大山ナショナルパークセンター
設置された大山の入山協力金の募金箱と記念カード=鳥取県大山町大山、大山ナショナルパークセンター

 国立公園・大山(1729メートル)の山岳環境を保全する目的で、登山者から任意で徴収する入山協力金の受付が29日に始まる。昨年に続き、金額は登山1回につき500円、または年間で3千円。頂上避難小屋か、山麓の大山ナショナルパークセンター(鳥取県大山町大山)で支払う。11月中旬まで集め、登山道の補修や植生の保護などに充てる。

 1回ごとに支払う場合、募金箱に500円を入れ、大山の風景写真が印刷された全6種類の記念カード1枚を返礼品として受け取れる。3千円の場合は窓口で年間パスの代わりになる梨の木のキーホルダーが手渡される。いずれもバーコードを読み取る電子決済が使える。

 官民でつくる大山山岳環境保全協議会が28日に募金箱やチラシを設置。約320万円が集まった1年目の昨季より1カ月ほど開始時期を早め、大型連休前に前倒しした。

 大山の登山者は新型コロナウイルス禍前の水準で年間6万人程度とされ、協議会の会長を務める足立敏雄大山観光局代表理事は「周知に力を入れ、登山客の協力を得ながらこの運動を広めていきたい」と話した。 (井上誉文)