JR浜田駅の駅前商店街「銀天街」を列を組んで勇壮に練り歩くやっこ隊=浜田市浅井町
JR浜田駅の駅前商店街「銀天街」を列を組んで勇壮に練り歩くやっこ隊=浜田市浅井町

 浜田市の春の風物詩「石州浜っ子春まつり」が29日、市中心部であった。新型コロナウイルス禍のために4年ぶりの開催となり、江戸時代の情緒を感じさせる「やっこ隊行列」がお目見え。1.7キロを練り歩き、見物客を魅了した。

 

 市や市観光協会、各商店街などでつくる実行委員会が主催し1948年から続く恒例行事。よさこい踊りなど計4団体の約140人がパレードした。

 やっこ隊行列は、浜田青年会議所や浜田消防署の職員らによる「やっこ隊」と侍役の約50人で構成。栄町や紺屋町の商店街から、JR浜田駅(浅井町)の駅前商店街・銀天街までのルートを小雨にも負けず、3時間かけ威風堂々と歩いた。

 やっこ隊は独特の化粧を施し、腕と足を交互に上げ下げしつつ歩いた。先頭の侍による「下に、下に」とのかけ声に合わせ、声を出しながら行進。随所で手持ちのやりや箱を、やっこ同士で投げ交わす所作を見せ、うまくつかめると沿道の見物客が拍手を送った。

 やっことして初参加した浜田市日脚町の三浦康平さん(31)は、6~7キロあるという箱を持ちながら歩き「肩が痛かったけど、みんなで声を出して歩けて楽しかった」と笑顔。行列を見守った浜田市立石見小学校2年の佐々木吟くん(7)は「やりを投げるところが見ていて面白かった」と話した。  (宮廻裕樹)