ブランコで優雅に技を繰り広げ、観客を魅了する
ブランコで優雅に技を繰り広げ、観客を魅了する

 ピアノの荘厳な響きに合わせて、1人乗りの空中ブランコのバーにぶら下がったり、回転したり。客の頭上で自由自在に演じる女性は恐怖とは無縁で、客席に笑顔を振りまく。

 

 天井からつり下げられたロープは4メートル。ブランコのバーに乗って、勢いをつけて前後に大きく揺れながら、上下にくるくると回転したかと思えば、バーを足だけで支えて宙づりになる大技も披露する。まるで観客の上を飛び回る「妖精」のようだ。観客は、首が痛くならないか心配なくらい上を見上げ、次々と繰り出される技にくぎ付けとなる。

 演じるのは、唯一の日本人パフォーマーの丹原順菜さん(28)。新型コロナウイルス禍で公演が中止になっても前向きに練習を重ね、強さと美しさを兼ね備えた演技を身につけた。「お客さんが憧れる存在になりたい」と意気込む。

 (文・井上雅子、写真・森山郷雄)

 公演は7月17日から9月18日まで(毎週木曜と7月19日、8月30日、9月6日は休演)、松江市学園南1丁目の旧島根県立プール跡地広場で。前売り入場券は大人3千円、子ども(3歳~高校生)2千円。当日は各500円増し。問い合わせはポップサーカス松江公演事務局、電話0852(67)7960。