第二章 道を行け(二十三)

 親分はわざわざ町名主の家に立ち寄り、家(か)宰(さい)を呼び出して拾い物の根付を渡した。意外にも真面目だ。

「これはこれは白(しら)浪(なみ)屋(や)さ...