羽を広げ、優雅な舞を披露する鷺役=島根県津和野町後田、弥栄神社
羽を広げ、優雅な舞を披露する鷺役=島根県津和野町後田、弥栄神社

 島根県津和野町後田の弥栄神社に伝わる国の重要無形文化財「津和野弥栄神社の鷺舞(さぎまい)」が20日、同神社など町内11カ所で奉納された。疫病鎮護を祈る古典芸能神事で、紅白の衣装に鷺頭(さぎがしら)を着けた2人の鷺役が白い羽を広げてゆったりと舞い、見物客を魅了した。27日もある。

 津和野城主の吉見正頼が1542年に京都の八坂神社から山口へ伝わった舞を移入したのが始まりとされ、住民有志でつくる「弥栄神社の鷺舞保存会」(36人)が継承する。

 昨年11月には盆踊りなどの民俗芸能「風流踊(ふりゅうおどり)」の一つとして国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。

 太鼓やかね、鼓、笛による演奏と「橋の上におりた 鳥はなん鳥」「時雨の雨に ぬれとりとり」といった唄が響く中、雌雄一対の鷺役2人が長さ約110センチのヒノキでできた板39枚で作った羽を打ち鳴らし、扇のように大きく広げ、優雅な舞を披露した。

 岡山市の大学生渡部カオルさん(22)は「鷺舞を見たのは初めて。羽を広げたときの、カシャーンという音が印象に残った。機会があればまた見に来たい」と話した。 (中山竜一)