ジャパンディスプレイ鳥取工場=鳥取県鳥取市南吉方3丁目
ジャパンディスプレイ鳥取工場=鳥取県鳥取市南吉方3丁目

 液晶パネル大手のジャパンディスプレイ(JDI、本社・東京都)は2日、車載向け液晶パネルを手がける鳥取工場(鳥取市南吉方3丁目)の生産を2025年3月までに終了すると発表した。従業員499人のうち、生産ラインに携わる約120人は、茂原工場(千葉県茂原市)や石川工場(石川県川北町)に配置転換する方針。

 同社は12年、ソニーなど国内大手電機3社の中小型液晶部門が統合して設立。主力拠点として、ソニーの関連工場を引き継いだ鳥取工場を稼働させた。

 同社によると、近年の新型パネルは大型化する傾向にあり、鳥取工場で生産する旧世代の中小型パネルの需要が減少しているという。茂原など他工場に比べ、生産性やコスト競争力が劣ることも踏まえ生産終了を決めた。

 鳥取工場は今後、製品の開発や品質保証を担う拠点として事業を続ける。

 鳥取県の平井伸治知事は「雇用が最大限守られる対策など、鳥取市と連携しながら働きかけたい」とコメントした。

      (岩垣梨花)