島根県内の教員でつくり、教育への新聞活用に取り組む県NIE研究会の夏季セミナーがこのほど、松江市殿町の山陰中央新報社であった。県内外から教育、新聞関係者34人が対面とオンラインで参加。「シェアします! 私の『イチ押し』実践」をテーマに、NIEの経験豊富な教員3人が新聞活用法を提案した。

 出雲市立西野小学校の松浦和之校長は、低学年の生活科で行った「新聞から冬を探そう」を紹介した。冬を感じる記事や写真、広告を切り抜き、冬につながる理由の発表や意見交換を通し、季節による生活の変化を理解する内容。低学年で新聞を使う利点を「記事を切り抜くことで思い入れのある自分だけの情報になり、自分事としてしっかり語ることができるようになる」と説明した。

 参加した大田市立長久小学校の重田満登香教諭は「低学年児童にNIEは難しいと思っていたが、見出しや写真を使うだけでも新聞の面白さを伝える方法があると分かった。すぐにできる多くの実践例を学べてよかった」と話した。

 次回セミナーは、11月に「新聞作り」をテーマに行う予定。(清水由紀子)