玉串を奉納する出席者=鳥取県大山町大山
玉串を奉納する出席者=鳥取県大山町大山

 本格的な夏山登山シーズンを迎え、中国地方最高峰・大山(1729メートル)の夏山開き祭の神事が4日あった。新型コロナウイルス禍を踏まえて山頂での密を避けるため麓の阿弥陀堂(鳥取県大山町大山)付近で、関係者が新型コロナ収束と登山者の安全を祈った。

 鳥取県大山町や地元観光関係者などでつくる実行委員会が毎年開き75回目。例年だと6月最初の土日曜、前夜祭のたいまつ行列に始まり、当日の山頂で神事を行い、大勢の登山者や観光客でにぎわう。

 今年は昨年に続き新型コロナ対策で神事のみに縮小し、出席者も行政、観光関係者ら約10人に絞った。神事は雨が降る中、屋外にテントを張って大神山神社奥宮の後藤秀典神職らが執り行い、出席者が玉串をささげた。

 大山旅館組合の山根均組合長は「登山者一人一人の安全と一日も早い新型コロナの収束を願いたい」と話した。 (柴田広大)