鳥取県有数の観光地・鳥取砂丘(鳥取市)周辺で、鳥取市が余暇を楽しみつつ働く「ワーケーション」の環境を整える。シェアオフィスや一時的な仕事場をつくる事業者に対し、9千万円を上限に補助する仕組みで7月中に募集する。

 市は新型コロナウイルスの影響で拠点や人材を都市部から地方に分散する動きが広がっていると分析。自然豊かな環境で旅と仕事をしたい人に、世界ジオパーク・山陰海岸が眺められるなどの特徴がある砂丘周辺を提供しようと考えた。

 砂丘が見える既存施設を活用するのが条件で、県内事業者を対象に改修や設備導入費の4分の3を補助する。県内事業者は利用者から賃料を得るなどする。

 市は環境が整うことで県外企業が関心を寄せ、ワーケーションにとどまらず、企業誘致に発展することに期待する。

 市は4日、関連事業費1億200万円を盛り込んだ総額12億2千万円の2021年度一般会計補正予算案を発表。11日開会の6月定例市議会に提出する。

     (岸本久瑠人)