2011年3月11日午後、地震と津波に襲われ緊急事態に陥った東京電力福島第1原発は12日に1号機、14日には3号機で水素爆発が発生、危機は緊迫の度合いを高めていった。米原子力規制委員会(NRC、本部・東部メリーランド州)は16日までに専門家約10人を日本に派遣し、本格支援に乗りだした。

 「解決策は実に単純だった。電源を取り戻し、原子炉の安全システム(冷却機能)を回復させる。そして炉内に注水する。そのために、何をなすべきかが焦点だった。だが最初の...