トラック運転手の過労を防ぐ新たな規制が来年4月に始まる。労働時間の短縮で運転手が不足し、荷物が運べなくなるとの懸念は物流の「2024年問題」と呼ばれ、私たちの暮らしに影を落とす。問題の所在と事業者の対策をまとめた。
▼残業年960時間に制限
日本の物流はトラック輸送が大部分を担う。約85万人の運転手が日夜さまざまな荷物を運び、国内の貨物輸送に占める割合は重量ベースで約9割。2024年4月の規制強化による影響は深刻で、荷物の14%が運べなくなるとの試算もある。
現在は時間外労働の制限がなく、厚生労働省の統計によれば、運転手の労働時間は全産業平均に比べて2割程度長い。倉庫...