作品の見どころを紹介する新井知生さん=鳥取市丸山町、ギャラリー330
作品の見どころを紹介する新井知生さん=鳥取市丸山町、ギャラリー330

 島根大名誉教授の新井知生さん(68)=松江市西川津町=の絵画展が7日、鳥取市丸山町のギャラリー330で始まった。独自の世界観を表した作品の数々が、来場者の目を引いている。22日まで。入場無料。

 2020年3月まで約30年間、島根大教育学部の美術教育研究室で学生を指導した新井さんは、アクリル絵の具を使った制作活動も続けてきた。山陰中央新報社文化センター松江教室では、絵画、デッサン、版画の3講座で講師を務めている。

 1979年から98年までの作品を中心に40点を展示。活動初期の「COLOR BOXES―TUMIKI―NO.1」は、大きさや形状が近い12個の立方体を画面いっぱいに並べた。「STUFF(O)」はモノトーンの作品で、アイスクリームのコーンの上に野菜や建物、人間などを同じ大きさにそろえて積み上げ「人間も消費されるものの一部」ということを表現した。

 新井さんは「若い頃に苦悩して絵画のスタイルを作った過程を感じ取ってほしい」と話した。(岸本久瑠人)