JR温泉津駅(大田市温泉津町小浜)が、豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」の立ち寄り駅になることが決まり、地域が盛り上がっている。これまでは列車のすれ違いで数分間停車するだけで、その間に地元住民が手を振る「お出迎え」を続けてきた。瑞風の運行開始以来、6年余りにわたる地道な活動と思いが実った。 (大田支局・勝部浩文)
10月下旬、午後2時過ぎ。温泉津駅ホームに濃緑色の瑞風が入ってくると、線路脇に集まった30人を超す住民が小旗や手を振って応えた。乗客たちは下車予定がない駅での思わぬおもてなしに驚きつつ、にっこり笑って手を振り返した。

熱烈な活動を続けるのは、地元入浴施設・薬師湯の内藤陽子代表を中心としたグループだ。「降りてもらえなくても、少しでも温泉津を知ってもらえれば次につながる」と、瑞風が運行を始めた2017年6月以来、5コースのうち、下関駅から京都駅に向かう「山陰の...