米子水鳥公園をバックに、羽のあるキタミズカメムシ発見の投稿が載った学術誌を手にする金田直人さん
米子水鳥公園をバックに、羽のあるキタミズカメムシ発見の投稿が載った学術誌を手にする金田直人さん
米子水鳥公園で発見されたキタミズカメムシの羽のある雄の個体(渡部晃平さん提供)
米子水鳥公園で発見されたキタミズカメムシの羽のある雄の個体(渡部晃平さん提供)
羽のない雄の個体(渡部晃平さん提供)
羽のない雄の個体(渡部晃平さん提供)
米子水鳥公園をバックに、羽のあるキタミズカメムシ発見の投稿が載った学術誌を手にする金田直人さん 米子水鳥公園で発見されたキタミズカメムシの羽のある雄の個体(渡部晃平さん提供) 羽のない雄の個体(渡部晃平さん提供)

 米子白鳳高校の生徒が、水生昆虫キタミズカメムシの羽のある個体を国内で初めて確認した。発見場所は米子市彦名新田の米子水鳥公園。これまで国内では羽のない個体しか確認されておらず、県内ではキタミズカメムシの発見自体が初めて。関係者は、地道に調査を続けてきた高校生の大きな成果を喜んでいる。 (藤井満弘)

 発見したのは、同校定時制課程2年の金田直人さん(17)=大山町所子。報告が、3月発行の学術誌「ホシザキグリーン財団研究報告」第24号に掲載された。

 金田さんは、小学3年から水鳥公園の自然観察クラブ「子どもラムサールクラブ」に参加。中学生になってからは同公園ジュニアレンジャークラブに所属し、館内案内などのボランティアをしながら、昆虫調査に取り組んできた。

 2020年7月5日の午後、同公園の野鳥保護区内の中海に隣接する池でキタミズカメムシとみられる雄、雌計8匹を採取。自宅で顕微鏡で確認すると、体長約3ミリの雄1匹に2対4枚の羽が生えていることを見つけた。水生昆虫の専門家で、石川県ふれあい昆虫館学芸員の渡部晃平さんに送り、羽のある「有翅(ゆうし)型」に間違いないと確認された。

 キタミズカメムシは、カメムシ目ミズカメムシ科の水生生物で、背中が暗褐色で光沢がある。ヨシが茂る水辺に生息するが、体長が3ミリ程度と小さいこともあり、国内での確認例は北海道や福島県、岡山県、鹿児島県・奄美大島のほか、島根県側の中海に限られ、しかも羽のない無翅型だけだった。

 金田さんは「顕微鏡をのぞいた時、羽のようなものがあったので、図鑑の記述を覆すことになると興奮した。憧れの学術誌に投稿が掲載されてうれしい」と話し、自然や生物に関わる職業に就きたいと将来を語る。同公園で金田さんを見続けてきた統括指導員の桐原佳介さん(47)は「日本初の発見は水鳥公園開園以来初めての大ニュース。ここで学んだ子どもの成長の成果がうれしい」とたたえた。