松江市役所本庁舎(松江市末次町)の建て替え事業を巡り、市議会が22日、新庁舎の建設などに関する3件の請負契約の締結議案を賛成多数で可決した。一部議員は市の説明不足などを指摘し、1人が反対した。

 本会議で共産党市議団(3人)の橘祥朗議員は、総額150億円の事業費や建て替え場所の選定に関する市民との対話が不十分で、幅広い住民の合意が得られていないと主張。「市民の声を聞くことなく着工を強行すれば、市政への不信を広げることになる」と述べた。同市議団の3人は採決を棄権した。

 反対した無会派の出川桃子議員は、地下水が流れ込むといった不確定要素があり、事業費がさらに増える可能性があると指摘。請負額が税込みで90億円を超える議案にもかかわらず契約書案の説明がなく、議会のチェック機能が果たせないほか、増額した場合の負担と責任の所在も不透明だとして「判断材料が十分とは言えない」と訴えた。

 一方、最大会派の松政クラブ(15人)の森脇勇人議員は「予定価格の範囲内での適切な契約だと認め、賛成する。請負業者には地域経済に波及するよう努力を望む」と強調した。松政クのほか、真政クラブ(5人)、公明クラブ(4人)、市民クラブ(同)、友愛クラブ(2人)の各議員が賛成した。

 可決された請負契約は、現庁舎の解体と新庁舎の建設▽電気設備工事▽機械設備工事-の3件で、いずれも市内業者でつくる特別共同企業体(JV)が受注した。