一 能登半島地震

 元日に発生した令和6年(2024年)能登半島地震。震災によって亡くなられた全ての方々のご冥福を心からお祈りします。また、被害に見舞われ、厳しい生活を送っておられる被災者の方々に、改めてお見舞いを申し上げます。

 今回の震災では、厳しい状況が幾重にも重なりました。

 半島特有の道路事情による交通網の寸断。海底隆起や津波被害による海上輸送の途絶。水道、電気、通信などライフラインの甚大な損傷。地震に弱い木造家屋が散在する小さな集落の孤立。高齢者比率5割を超える地域社会への直撃。

 悪天候と度重なる余震の中で、地元自治体、自衛隊、全国からの警察・消防の派遣部隊や自治体の応援職員、医療・福祉や道路、電力等の緊急対応チームはじめ多くの皆さんが不眠不休で、また、倒壊の危険の中で、救命救助活動やインフラ復旧に当たっていただいています。心から感謝申し上げます。

 こうした厳しい状況の中でも、何よりも素晴らしいのは、被災者の皆さん、また、支援に携わる皆さんの整然とした行動と「絆の力」です。発災直後の大混乱した状況は、皆さんの忍耐強い協力によってだんだんと落ち着きを取り戻しています。「能登はやさしや土までも」と言われる、外に優しく、内に強靱(きょうじん)な能登の皆さんの底力に深く敬意を表します。

 政府・地元が一体となって被災者に寄り添い、生活となりわいをしっかり支えて...